小さなEarth Scientistのつどい〜第6回小,中,高校生徒「地学研究」発表会〜(2008秋田)

 

 会場風景
 表彰式の様子

秋田大会2日目の9月21日に,日本地質学会地学教育委員会の主催で「小さなEarth Scientistのつどい 〜第6回小,中,高校生徒「地学研究」発表会〜」(秋田大会の関連行事)がおこなわれた.年会における発表会は5年前の静岡大会からおこなわれており,今回で6回目となった.この発表会の目的は,地学普及の一環として学校における地学研究を紹介することで地学教育の奨励と振興を図ることと,地学を研究する児童・生徒と研究者の交流が進み,地球科学普及の一助となることである.これまでの生徒発表会の経過は,地質学雑誌4月号に掲載された三次・小泉の総説で報告しているので,そちらをご覧頂きたい.

今年も年会のポスターセッション会場の半分程度を発表会場として利用させてもらっていることから,秋田大会2日目に参加されたほとんどの会員の方は発表会場に足を運ばれたことと思う.コアタイムの時間帯には,かわいい児童達が自分たちの研究成果を緊張しながら発表する光景を,多くの会員にご覧いただいたことと思われる.秋田大会では,小学校4校,高等学校6校から,あわせて11件の発表があった.札幌大会に比べて発表件数は減ったが,地元秋田県からの発表が多かったことが特筆できる.このことは,秋田県内の多くの会員が本発表会のためにご尽力頂いたためである.また,2年前より優秀発表に対して優秀賞を授与しており,審査の結果,下に示す2件の発表に対して優秀賞が授与されている.

秋田大会は無事に終了したが,次回発表会への課題として,優秀賞を含めた賞の審査方法や,賞を出すことの必要性などが地学教育委員会内で検討されている.優秀賞を含め本生徒発表会の実施方法にご意見のある方は,学会事務局(main@geosociety.jp)または地学教育委員会担当者にご連絡頂けたら幸いである.

最後となったが,発表会を実施するにあたり後援をいただいた秋田県教育委員会および秋田市教育委員会,会場校である秋田大学と東北支部の関係各位,さらに今回の発表会参加者に謝意を表したい.

   

 優秀賞 能代市立渟城南小学校野発表の様子

 優秀賞 加古川東高等学校野発表ポスター


優秀賞を受賞した発表:

1.「マグマ残液流体相と風化変質作用が凝灰岩に与えた影響〜高級石材「竜山石」の成因〜」
:藤本さやか・宮脇彩絵子・原 由洋(兵庫県立加古川東高等学校地学部岩石鉱物班)
2. 「滝ノ間海岸に見られる不思議な穴」:大塚亘恭・藤原佑馬・梅田圭太(能代市立渟城南小学校)

発表会参加校:
秋田県立新屋高等学校,秋田県立横手高等学校,八峰町立岩館小学校,八峰町立八森小学校,能代市立渟城南小学校,能代市立渟城西小学校,大阪府立花園高等学校,愛知教育大学附属高等学校,兵庫県立加古川東高等学校,早稲田大学高等学院

(大分大学教育福祉科学部 三次徳二)