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コラム

「日本からみつかった巨大隕石衝突の証拠」発表までの道のり

佐藤峰南(九州大学大学院理学府 博士課程2年)

三畳紀層状チャートの露頭で有名な岐阜県坂祝(さかほぎ)町の木曽川河床では,隕石衝突により堆積した粘土岩が観察されます(図1).2013年9月16日,この粘土岩についてオスミウム同位体分析を行った著者らの研究成果がNature Communications誌に掲載されました(Sato et al., 2013).本稿では,多くのメディアに取り上げていただきましたこの研究のきっかけや経緯につきまして,自身の経験談を中心にご紹介させていただきます.なお詳しい研究の内容は,プレスリリース資料(http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~onoue/press.pdf)に掲載してあります.
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福島原発大事故に伴う福島県の放射性物質汚染 —汚染地域の住民から見た汚染の実態—

千葉茂樹(福島県立小野高校平田校)

著者は,事故当時「福島市渡利」に居住していた.本稿では,汚染地域「福島市渡利」に居住していた人間の視点から汚染の実態を報告する.著者は今までに汚染の状況を報告してきた(千葉ほか2013など)が,本稿ではそれも含め,新たに「8.森林における放射性物質の濃集—楯状高放射線量土—」も記載する.この内容は,著者が知る限りにおいては報告例がなく初めての報告と思われる.発見の経緯なども含め詳しく記載する.
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鳥が首岬の謎

高山信紀((株)JPビジネスサービス)

以前、米国ユタ州サンファン川(San Juan River)の「Gooseneck」や、愛媛県を流れる肱川中流の「鳥首」を訪れたことがあるが、いずれも地名は河川の蛇行を鳥の首に例えたことに由来する。鳥が首岬は、新潟県上越市西方(糸魚川市寄り)に位置し、全国的にはそれほど有名では無いが国土地理院発行の20万分の1地形図や2万5千分の1地形図にはその名が記載されている。鳥が首岬の地名は何に由来するのだろう?
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東海道五十三次と地震・津波・噴火

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

江戸時代のはじめ、参勤交代制の開始(1635年)とともに整備された東海道五十三次は、橋のない川や厳しい関所などの問題はあったが、当時としては世界で最も安全・快適に旅行できるハイウェー・システムであった。しかし、この道はいくつかの場所で海岸沿いを通り(図1)、そこではしばしば自然災害に襲われてきた。この地域は相模トラフや南海トラフのプレート境界に沿っていて地震・津波の被害があり、また多くの台風が直撃して高潮、洪水、山崩れなどの被害があった。そして巨大な活火山である富士山がこの街道の間近にそびえている。ここでは、東海道の宿駅の歴史を概観して、この地域の自然災害について一考する。
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丹那断層と丹那トンネル難工事と二つの大地震

正会員 服部 仁

提案の目的:丹那盆地は,地殻変動の活発な伊豆半島北端に位置し,徑約1㎞の環状地形をなしている.東縁には南北性丹那断層が通り,北縁の地下約150 mには東西方向に日本の幹線鉄道の丹那トンネルおよび新丹那トンネルが貫いている.両トンネルは盆地中頃において丹那断層とほぼ直交する.
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上町断層によって撓曲した大阪層群の貴重な露頭が消失の危機に

中条武司(大阪市立自然史博物館)・廣野哲朗(大阪大学)

閑静な住宅地に囲まれた大阪府豊中市西緑丘に,佛念寺山断層(上町断層)の活動によりほぼ直立に撓曲した大阪層群の露頭があります(写真).この学術的にも教育的にも貴重な露頭が開発により失われようとしています.この問題について広く地質学会学会員の方に報告し,露頭保存のあり方について一考いただければと思います.
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地震雲についての雑感

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

半年前,あるニュース社からの取材を受け,世間でよく言われる地震の前兆現象の中で科学者として信じられるものはどれか,というアンケートに○△×で答えたことがある(石渡,2012).動物の異常行動,前震,鳴動,地盤の隆起と沈降,井戸水や温泉の異常(水量やラドン含有量の変化を含む),電磁気異常,発光現象などには△をつけたが,地震雲だけは×をつけた.地震学者が書いた前兆現象に関する従来の論文や書籍を見ても,地震雲についてはほとんど取り上げられていない。そこで,地震雲についての書籍を読んで勉強してみたので,その感想を述べて会員の皆様の参考に供する.
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日本で唯一のモホ面露頭の保全について

日本地質学会会長 石渡 明

福井県大飯郡おおい町の大島半島には夜久野(やくの)オフィオライトが分布しており,県道241号線(赤礁(あかぐり)崎公園線)の大島トンネル北口から約200m北西の浦底(うらぞこ)地内の露頭には,そのモホ面(モホロビチッチ不連続面,地殻とマントルの境界)が露出しています.これは,道路沿いで容易に観察できるモホ面の露頭としては日本国内で唯一のものであり,かんらん岩・輝石岩・斑れい岩からなる層状構造が露出しています.
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オーストラリア国立大学に設置されたS/Iタイプ花崗岩ベンチ

石原舜三(産業技術総合研究所 顧問)

Bruce ChappellおよびAllan Whiteの業績をしのんで、S/Iタイプ花崗岩を用いたベンチが国立大学校内の一隅に設けられ、そのお披露目がBruceの死後6か月に当たる2012年10月19日に行われた。
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新潟および関東地方の天然ガスの起源と賦存状態について

金子信行(産業技術総合研究所 地圏資源環境研究部門)

新潟県は、わが国の有数の石油・天然ガス地帯である。また、南関東ガス田はわが国の天然ガス生産量の10%程度を占め、数百年分の埋蔵量を誇るガス田である。最近は原子力発電所の停止により輸入液化天然ガス(LNG)が注目されているが、国内にも貴重な石油・天然ガス鉱床は存在する。資源ナショナリズムの問題もあり、国産資源に目を向ける動きもあるが、資源の研究に従事する者としては、爆発事故等が起きる度に、一時的に国内の天然ガス資源が注目されることを悲しく感じる。
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世界のM9地震と地質学の課題

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

マグニチュード(M)9.1(ここでは国立天文台(2011)に基づくモーメント・マグニチュード(Mw)を用いる)の2011年東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波および原子力発電所の事故による東日本大震災が発生してから1年になる。体に感じる余震はまだ頻発しているが,ここ数ヶ月間は被害を伴う地震の発生はない。今後の地震災害について考えるために,地球上で過去にM9クラスの超巨大地震が発生した地域における,その前後の地震活動の推移を知ることが大切だと思い,それらの地域における最近の大地震の時空分布を簡単にまとめてみた。そして,我々地質研究者の当面の課題について考えてみたい。
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英語クロスワードのすすめ

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

英語がなかなか上達しないというのが私を含めて多くの日本人研究者の悩みである.私はパズルが好きなので,外国に行くと英字新聞のパズルを解いてみるのだが,どこの国でも数独(Sudoku)は何とか解けるのに,クロスワードは歯が立たないことが多い.その国の三面記事に通じていないという事情もあるが,やはり基本的な単語力が弱いためである.クロスワードは完成した時に何とも言えない達成感があり,多少わからない単語があっても完成できるので,楽しみながら単語力をつけるのに最適のパズルであるが,邦字紙には英語のクロスワードが滅多に載っておらず,英字紙のクロスワードは難しすぎる.そこでネット書店で探してみたところ,文末のリストのような学習者向けの英語クロスワードの本があることがわかったので,自分で解いてみた感想を含めて紹介する.
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糸魚川-静岡構造線新倉露頭の断層上盤側の崩落

狩野謙一(静岡大学理学部)

日本を代表する逆断層露頭として有名な糸魚川-静岡構造線 (以下,糸静線)の新倉(あらくら)露頭(別称:新倉断層)の断層上盤側 が,2011年9月の台風に伴う豪雨によって崩落し,露頭状況が一変した.この露頭の2011年12月末時点での状況について報告する.図1は崩落以前, 図2は崩落後の状況である.いずれも露頭の全容が把握しやすい落葉後の写真を採用した.
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水星の地質について

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

太陽系惑星で最も内側の軌道を回る水星の探査は、1974〜75年のマリナー10号以来30年以上途絶えていた。そのため、地球型惑星の地質学・物質科学においては,水星を軽視する傾向があった(例えば武田2009)。2004年に打ち上げられた米国のMESSENGER (Mercury Surface, Space Environment, Geochemistry, and Ranging)探査機は、2008〜10年の間に3回ほど水星近傍を通過して観測を行い、2011年3月18日には水星周回軌道に入って連続観測を行っており、その高解像度写真やX線、γ線などによる化学組成分析データに基づき新知見が続々と公表されつつある。ここでは,それらを簡単にまとめて地質学会会員諸氏の参考に供する。
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中国と日本のジオパーク

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

国際地質科学連合(IUGS)の機関誌Episodesの最新号に中国のジオパークについての記事が出た(Yang et al. 2011).これは非常に内容の濃い,示唆に富む優れたまとめであり,表と写真を交互に参照しながら読みふけってしまった.中国と日本のジオパークを比べて,感じたこと,気がついたことを述べてみたい.
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アメリカ合衆国ユタ・コロラド州境界、ダイノソー・ナショナル・モニュメントとユインタ山系の地質概略(紹介)

小川勇二郎(ユタ州プロヴォ、ブリガム・ヤング大学)

ダイノソー・ダイアモンドという名称をご存じだろうか?まだあまり人口に膾炙していないかもしれないが、ユタ州とアリゾナ州にまたがる国立公園めぐりのメッカ、グランド・サークルの向こうを張った、ユタ州とコロラド州の一部を主とする、ダイノソーめぐりの新しい観光ルートのキャンペーンなのである。以下に、その北東部の、ダイノソー・ナショナル・モニュメントとユインタ山系の地質を中心として、若干の観察を交えて、見学の概略を紹介したい。
詳しくは、こちらから(前編)(後編)
 

磁鉄鉱系・チタン鉄鉱系花崗岩の帯磁率の境界値:鬼首カルデラ周辺の例

石渡 明1・佐藤勇輝2・久保田 将2・濱木健成(1東北大学東北アジア研究センター,2東北大学理学部地球惑星物質科学科)

東花崗岩の野外調査に帯磁率計が役立つことは30年以上前からよく知られている(Ishihara, 1979).磁鉄鉱系花崗岩は帯磁率が高く,チタン鉄鉱系花崗岩は帯磁率が低い.帯磁率を表すのに,かつてはcgs単位系のemu (electro-magnetic unit)という単位が使われていたが,現在はmks単位系のSIユニット(Système International d'Unités; 国際単位系)に統一されている.我々が使用しているチェコのGeofyzika社製のKAPPAMETER KT-6も,測定値はSIユニットで表示される.地学団体研究会編「新版地学事典」(平凡社, 1996)の磁鉄鉱系花崗岩とチタン鉄鉱系花崗岩の説明文(石原舜三氏執筆)には,磁鉄鉱系とチタン鉄鉱系の花崗岩の帯磁率の境界として「100×10-6 emu (30×10-3 SI)」という値が与えられている.
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地質年代表における年代数値—その意味すること

兼岡一郎(前学術会議地質年代小委員会委員長、元IUGS国際地質年代小委員会副委員長)

IUGS (国際地質学連合)では、ICS(国際層序委員会 )から提案されていたInternational Stratigraphic Chart(地質系統・地質年代表)における Quaternary(第四紀)の始まりの境界を、GelasianとPiacenzianとすることを2009年6月に承認した。その境界の年代数値としては2.588Maとされており、 以前にQuaternary境界として割り当てられていたCalabrian底部の年代数値よりは約78万年古くなっている。わが国でもこの経緯を踏まえて、地質年代 関連分野の各学協会から推薦された委員によって構成された委員会で、国際規約に沿ったQuaternaryの定義などを受け入れることを決め、その件に関して周知徹底が計られた(奥村, 2010など)。しかし、その過程において、地質年代表における年代数値の意味の詳細についての理解が、わが国の研究者間で必ずしも同じではない様子が見受けられた。さらにそうしたことが要因となって生じたと考えられる事例を、私自身の周囲でも経験することになった。そのため、10年前まではICSの中の小委員会のひとつとして存在していたSOG(国際地質年代小委員会)に在籍したことのある立場から、ISCに付された年代数値を利用する人たちが、それらについて的確な取り扱いをされるようにその意味を説明しておきたい。
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花崗岩類からの放射線量

石原舜三(産業技術総合研究所)

東日本大震災以降、放射線量への関心が急速に高まっており、花崗岩の放射線量についての執筆依頼を編集部から受け、筆をとった。筆者と放射 線との出会いはこれが2回目である。最初は広島の原爆である。小学校6年生の1945年8月6日朝、爆心地から6km東方の小学校の2階で、B29を目視追跡 していた私は爆裂の閃光を真正面から浴びた。当時、それが原子爆弾によるものとは知る由もなく、5万トンくらいの爆弾であろうかと友達と話しあっ た。その2日後に行方不明者を探しに近所の老婆の手を引いて広島市内に入り、瓦礫を掘り起こした。広島市内は焼け野原であったから、放射性埃など を吸い込む内部被曝の可能性は少なかったであろうが、残留放射能下を歩き続けたことは明らかである。

このような事故的なことを除くと、我々が浴びる自然界の放射能は空から来る宇宙線に由来するものと、地殻の諸岩石の放射性元素(K, Th, U)に起因 するものとに大別される 。
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ネガフィルムからポジ画像をデジカメで簡単に作る方法

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

中年以上の研究者は、デジカメ普及以前に撮影したフィルムやプリントの写真を多量にお持ちだと思う。それらをプレゼンなどで使用したい場合、プリントであればスキャナで取り込むのが最も簡単で、高画質のデジタル画像が得られる。しかし、昔のカラープリントは年数の経過とともに褪色・変色していることがあり、もとのネガがあればそれから直接デジタル化した方が美しい画像になる。
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人類史上初めて落下の観測とその回収に成功した小惑星

宮原 正明(東北大学理学研究科地学専攻)

皆さんは,2008年10月6日から7日未明(グリニッジ標準時)にかけて,地球の裏側で,人類史上初めての劇的な事件が起きていたことをご存じでしょうか(Jenniskens et al., 2009).事の発端は,米国のある天文台が,名もない小惑星を発見したことに始まります.
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新鉱物「千葉石」の発見

高橋直樹(千葉県立中央博物館)

「千葉石(chibaite)」という名前の新鉱物が誕生しました.2011年2月15日付けで論文が公表され(Momma et al., 2011),晴れて世界に認められることになりました.新鉱物の発見自体はそれほど珍しいことではなく,世界では年に約100件,国内でも年に1,2件は発見・記載されていますが,今回は,「千葉石」という名前のためか,新聞やテレビのニュースでも取り上げられ話題になっていることもあり,ここで紹介させていただくことになりました.
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日本最古の鉱物 〜37億5000万年前の痕跡〜

堀江憲路(国立極地研究所)

富山県黒部市宇奈月地域の花崗岩中に「日本最古の鉱物」が含まれることが,国立極地研究所・広島大学及び国立科学博物館を中心とする研究グループにより発表された.宇奈月地域は,飛騨帯の東縁部に位置し,含十字石結晶片岩に代表される中圧型変成作用を経験した地域として知られており,また日本列島と韓半島や中国大陸との関係を探る上で鍵となる地域である.
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最近、太陽黒点が少ないことについての雑感

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

太陽黒点については、ガリレオ以来すでに約400年の観測の歴史があり、黒点の数は太陽活動の活発さを表す指標として重視されている。黒点数は約11年を周期として増減を繰り返してきた(黒点周期)。黒点数は、多い時(極大期)には100〜200に達するが、少ない時(極小期)はゼロに近くなる。(中略)私は晴天の休日には小さな望遠鏡で黒点観測をしているが、近頃も黒点数ゼロの日が多い。
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「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子分析結果についての雑感

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

 2010年11月16日,宇宙航空研究開発機構(JAXA)は,同年6月13日にオーストラリアで回収した小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルに含まれていた微粒子1500個以上のほとんどが,小惑星「イトカワ」由来のものであることを確認したとしてプレス発表を行い,大々的に報道された.発表資料によると,確認された鉱物の組合せは,かんらん石,輝石,斜長石,硫化鉄,その他微量鉱物となっていて,普通コンドライト(球粒隕石)のものと一致する. (中略)

しかし,今回の微粒子のSEM-EDS分析結果をプロットした発表資料中のグラフ(図1)については,いくつか問題があるように思う.
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地質調査中のトラブル体験記と危険回避術(後編)

広島大学大学院地球惑星システム学科
日本勤労者山岳連盟会員 大橋聖和

調査期間後半ともなると日数を稼ごうと無理をしてしまいがちであるが,悪天候時は安全なルートに変更したり,停滞してデータの整理に当てるなどの余裕が必要である.宿を出る前にはその日の天気予報を必ずチェックしておく........
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地質調査中のトラブル体験記と危険回避術(前編)

広島大学大学院地球惑星システム学科
日本勤労者山岳連盟会員 大橋聖和

先日,日本地質学会富山大会での懇親会で地質調査中の苦労話を紹介させていただいたところ,News誌編集委員長の坂口さんに情報共有のために寄稿してもらえないかと依頼を受けた.個人的にも調査時の安全管理の重要性を近年特に認識するようになったため,適任者かどうか不安もあるが快諾した次第である.以下では,私の調査中のトラブル体験談とともに,小トピックごとに一般的な山での安全術を紹介する.特に地質調査を始めたばかりの学生を対象とするが,ベテランの先輩方にも今一度安全対策を思い直すきっかけになれば存外の幸せである.地質調査のリスクを十分に把握した上で,安全且つ高度な地質調査を目指したい.
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ギリシャ式地震予知に関するEOS誌上での最近の討論について

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

地電流観測に基づくギリシャ式地震予知法は,その創始者3名(P. Varotsos, K. Alexopoulos, K. Nomicos)の頭文字をとってVAN法と呼ばれている.VAN研究グループは,1984年にその地震予知法を世界に公表して以来,現在までギリシャ国内の観測網を維持し,観測と予知を続けてきた.最近,米国地球物理連合(AGU)の連絡誌EOSでVAN法についての討論があったのでここに紹介する.
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アメリカ、アイダホ州Craters of the Moon National Monument and Preserve 完新世火山地帯紹介

小川勇二郎(東電設計)ほか

筆者らは、Maley (2005)のField geology illustratedという書物で、実に美しい火山岩の露頭がアイダホ州にあることを知り、かねがね訪問を策していたが、今回ここを訪ねることができた。日本ではあまり紹介されていない上に、一見の価値があると考え、以下に簡単に紹介する。
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世界自然遺産推薦地「小笠原諸島」

海野 進(金沢大学地球学教室)

小笠原諸島は東京の南1000 kmに点在する古第三紀の火山岩類と活火山を含む第四紀火山からなる島嶼群である.小笠原は「屋久島」,「白神山地」,「知床」に続く4番目の世界自然遺産候補としてユネスコの世界遺産委員会に推薦され,2010年7月に国際自然保護連合(IUCN)の専門家による現地視察が行われた
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宮澤賢治の地的背景を示す地質学史資料

金 光男・山田直利・鈴木尉元・加藤碵一・盛岡科学史資料調査団

2009年7月「予察地質図」ほかの図幅類と多くの貴重な古書籍群が,国 立大学法人岩手大学に所蔵されることが明らかとなった.それらの発見に至るまでの経緯と意義について簡単に報告する.
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ニュージーランドのウェリントン断層 巡検参加報告

川村喜一郎(財団法人深田地質研究所)

ウェリントン市は,ニュージーランドの首都で,北島の南端に位置しており,アルパイン断層は市のすぐ北の海底を通っています.去年,2009年7月15日のニュージーランドのMw = 7.8の地震は,アルパイン断層の南西の南島の南端のFiordlandで発生しています....
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オマーンジオサイトツアー報告

宮下純夫(新潟大学)

新年も明けてまもない2010年1月7日(木),オマーンオフィオライトのワジ・ジジ地域におけるジオサイトツアーが,在オマーン日本大使館とオマーン・日本友好協会の主催の下に開催された.
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IGCP-511 海底地すべり会議に参加して

川村喜一郎(財団法人深田地質研究所)

11月7から12日にテキサス大学オースチンで,IGCP-511(IUGS-UNESCO's Internat ional Geoscience Programme 511:IGCPは国際地質学会とユネスコの共同国際プログラムにあたる)の第4回国際会議に参加した.
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赤崩と大井川ー池田宏氏による井川ジオツアーの報告−

川村喜一郎(財団法人深田地質研究所)

写真は,「赤崩(あかくずれ)」と呼ばれる四万十帯の白亜紀の砂岩泥岩互層(写真2)に見られる斜面崩壊である.崩壊斜面は,北斜面に発達しており,地層は南傾斜である.すなわち,崩壊斜面は,受け盤である.受け盤の地層が岩盤クリープによって傾動し,崩壊が進行している.崩壊は数千年以上の長期間に渡って進行していると考えられており,現在も崩壊は進んでいる.崩れた後に赤い水がでることから,「赤崩」と呼ばれているらしい.
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地球の体温を測って,地球に電気を流す〜海洋研究開発機構,深海調査研究船「かいれい」KR08-10日本海溝航海

川村喜一郎(財団法人深田地質研究所)ほか

平成20年8月18日〜9月11日まで,海洋研究開発機構の深海調査研究船「かいれい」による日本海溝での調査航海(KR08-10)が行われた.この航海では,日本海溝周辺の海底で地殻熱流量を測定することが主な目的であった.さらに,「かいれい」に搭載されている無人探査機「かいこう7000II」を用いて,海底に人工電流を流し,それを海底電位差計で受信する,いわゆる人工電磁探査を海底で行うための実験も行った.
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有志にて富士山・青木ヶ原巡検

矢島道子(NPO 地質情報・活用整備機構)

2009年4月4日(土)、数日前の天気予報では雨天の情報も出ていたが、久しぶりの好天に恵まれて、日大の高橋正樹さん、金丸龍夫さんを講師に地学教育 委員3名は、富士山・青木ヶ原に巡検にでかけた。地質学会で発行している「たんけんマップ」の第3弾制作を考えての巡検である。
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南海トラフ地震発生帯掘削計画の国際会議に参加して

会議の様子

宮川歩夢(京都大学大学院工学研究科 博士課程後期2年)

航海後に一堂に会する初めての会議で、日本はもちろんアメリカ・ヨーロッパ ・アジアの各国から研究者が参加し、参加者は総勢78名に上りました.
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海外便り 台湾より:変成岩の大渓谷巡検

川端訓代(中央大学地球物理研究所・博士後研究員)

台湾東部花蓮には変成岩の渓谷が存在し,こちらは観光地ともなっており,地質を観察する事が容易となっています.昨年,国立中央大学の陳維民先生が学生用に行われた台湾北東部花蓮巡検に参加しました. 巡検の様子を写真を中心にお届けします.
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第7回地球システム・地球進化ニューイヤースクール参加体験談

宮川和(名古屋大学大学院環境学研究科 博士課程後期1年)

皆さん,ニューイヤースクール(NYS)をご存知でしょうか? NYSは地球科学に関して幅広く見識を深める場として毎年1月に開催されています.学部生や大学院生,若手研究者の集いの場としては,夏の学校や若手会などが良く知られていると思います.NYSは歴史こそ浅いものの,それらとはまた違った,様々な分野の交流の場または広い学問的視野を養う場として大変有意義な機会になっています.本稿では,NYSの紹介を交えながら,私が参加したNYS-7 (2009年1月10日〜11日,東京・代々木)の体験談をご紹介します.
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淡青丸KT-08-30次航海と鹿児島での火山灰採取

伊藤拓馬(信州大学)

平成20年11月13日から17日にかけて,淡青丸KT-08-30次航海が行われた.本航海の主な研究目的は,遠州灘と熊野灘を調査域として,沿岸域から深海底までの砕屑物の運搬過程を明らかにすることであった.

本航海は,東京台場港を出港して遠州灘と熊野灘で試料採取を済ませた後,鹿児島港に帰港した.また,私たちは下船後に鹿児島市周辺に分布する火山灰の試料を採取した.ここでは,淡青丸航海と鹿児島における火山灰採取の様子の一部を紹介する.
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アメリカ・カルフォルニア州Panoche Hill巡検に参加して

田阪美樹(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修士2年)

2008年12月20日,アメリカ・カルフォルニア州Panoche Hillsでカリフォルニア州立大学サンタクルズ校教授. Casey Moore博士案内の巡検が行われました.この巡検は昨年房総・三浦半島で行われた付加体巡検のお返しにAGUミーティング後Casey氏が開いて下さったものです.今回の巡検は天気にも恵まれ,壮大でダイナミックなアメリカの地質を満喫することができました.
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三陸津波の痕跡と防災〜田老の防潮堤を見学して〜

川村喜一郎(財団法人深田地質研究所)・南澤智美(日本海洋事業)

海洋研究開発機構の深海調査研究船「かいれい」によるKR08-10日本海溝航海が8月18日〜9月11日まで行われた.9月1日〜2日朝にかけて,乗船研究者の入れ替えと荷物の積み込みのために岩手県の宮古港に寄港した.筆者は,少し足を伸ばし,三陸鉄道北リアス線に乗り,宮古駅から3つ目の駅の田老駅で下車した.

田老の街には,巨大な砦を連想させる防潮堤が縦横無尽に張り巡らされているそれらの防潮堤は,二度にわたる巨大な津波が田老の街に押し寄せたことに深く関わっている.
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ロンドン地質学会「Gravitational Collapse at Continental Margins」に参加して

川村喜一郎(財団法人深田地質研究所)・小川勇二郎(筑波大学)

日本では重力崩壊というと,陸上で見られるような地すべりを初めとして,その規模は,海底においても,数km程度のものが多く,また,それらは現在進行形 のものである.しかし,ContinentalMarginsでの事例は,近年急速に情報がもたらされつつあり,規模が数百kmで,白亜紀に活動したもの が保存されている事例も知られてきた.
続きは、こちらから

 

手動式ポイントカウンターとエクセルの計数マクロの紹介

石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)

岩石学、火山学、堆積学などの分野では、岩石薄片の顕微鏡観察により、鉱物(斑晶)、ガラス(石基)、気泡、砕屑粒子などの量比をポイントカウンティングにより計測する作業が普通に行われる.自動式の方が作業は楽だが、経済性と能率を重視し労力を惜しまないに人は手動式も有用である.私はマイクロソフト社の表計算ソフト「Excel」を用いた12成分カウンターのマクロ(Visual BASICプログラム)を作成してみた.
詳しくは、こちら
■マクロのダウンロードとオンラインマニュアルはこちら

 

 

MARGINS SEIZE 2008 workshop参加報告   2008.10.7UP

氏家恒太郎(海洋研究開発機構 地球内部変動研究センター)

MARGINS SEIZE 2008 workshop(以下WS)が2008年9月22日〜9月26日に米国オレゴン州のMt. Hoodにおいて開催された。参加者は米国を中心に80名余り。日本からも6名が参加した。このWSは非常にプロダクティブかつ有意義で、日本の地質学関 係者にも多少参考になるかもしれないと感じたので、簡単ではあるが紹介させて頂きたい。
詳しくは、こちら。
 

 

学会ホームページにアクセス集中!2008.9.2UP

昨年9月にがらりとリニューアルして以来、たいへんアクセス数が伸びており、皆様には感謝感謝です。ここ最近は1日平均1300人ほどの来訪者があります。これは年間50万人(ページビューなら200万ページ)という勢いです。おそらく地球科学系で国内トップクラスのメディアに成長していると言っても過言ではないでしょう。広報委員会と致しましては、会員の皆様に情報発信プラットフォームとして大いに活用頂けることを強く願っております。
詳しくはコチラから。

坂口有人(広報委員長)

 

海外便り 〜ウィスコンシン州立大学マディソン校より〜  2008.8.5UP

現在私は日本学術振興会海外特別研究員として、ウィスコンシン州立大学マディソン校に派遣されております。去年の春から2年の予定で、早いものですでに1 年と3ヶ月が過ぎました。
詳しくはコチラから。

橋本善孝
(日本学術振興会海外特別研究員)
 

 

ジオパークと “Rock” “Green” “Café”

理事・矢島道子(地質情報整備・活用機構)

日本国内にもジオパークをつくろうという動きが,あちらこちらで少しずつ見られるようになってきました.日本地質学会の中にもジオパーク支援委員会ができました.ジオパークの「ジオ」の部分をよく知悉していて,その知識・情報をジオパーク成立に役立てるのは地質学会会員の仕事と思われます.詳しくはこちら。
 

 

三浦・房総半島の付加体巡検に参加して  2008.2.19UP

2月13日から15日にかけて,Kanto Asperity Projectワークショップ参加のため来日したJ. Casey Moore教授(カリフォルニア州立大学サンタクルズ校)をむかえ,ワークショップに先立ち三浦・房総半島の付加体巡検が行われました.詳しくはこちら。
 

原 勝宏
(静岡大学大学院理学研究科修士課程1年地球科学専攻)

 

ハロー「ちきゅう」から  2008.2.9UP

IODP Expedition 316 (Thrust Faults)に乗船研究者として参加しました。コアの記載や下船後の研究に関するミーティングなどで慌しい日々が続いている船上の様子を少しご紹介します。詳しくはこちら。

山口 飛鳥
(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻D2)

 

 

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