報告:小さなEarth Scientistのつどい〜第15回小,中,高校生徒「地学研究」発表会〜

 

台風のためプログラム中止→デジタルポスター発表会として実施

台風18号の影響により,17日(日)に予定されていた愛媛大会のプログラムは全て中止となり,「小さなE.S.のつどい」についても,残念ながら中止となった.そのため行事委員会等と協議し,今大会に限り,代替措置としてデジタルポスター発表会という形式を執るとことにした.評価・審査の工程は次の通り.

  1. 理事による各ポスターへの評価コメント作成:各校のポスターと講演要旨を学会HP内(要ログインページ)にて閲覧できるようにし,全理事へ感想やコメントの提出を依頼した.
  2.  審査委員による審査(評点)作業:工程1の理事からのコメント等を集約したファイルを,審査委員が確認し,採点・評価.審査委員は,竹下 徹,田村嘉之,仲谷英夫,奈良正和,楡井 久,保柳康一,松田達生,三田村宗樹,向山 栄,天野一男,狩野彰宏 の11名の理事に依頼した.
  3. 地学教育委員会が審査結果を集計.結果発表.

審査の結果,優秀賞は、高得点を取得した上位4件の発表に決定した。奨励賞は,例年『フィールドワークに根ざした研究を行い、今後の成果が期待される発表』に授与しており,今回は7件の発表に決定した.
児童・生徒が学会に参加する研究者・専門家らと直接交流することは,小さな地球科学者たちの学習意欲への良い刺激と励みなり,本企画の大きなねらいのひとつでもある.残念ながら今回はかなわなかったが,すべての発表に対して,後日参加賞とあわせてデジタル審査のコメント等を送付した.今後の学習・研究の参考にしていただければ幸いである.
今回のデジタル審査のため急遽データ提出等にご対応いただいた各校の皆様,また大会会期後のご多忙のところ,審査にご協力いただいた理事の皆様にあらためて御礼申し上げます.

【優秀賞4件】

  • ES-17 地下水脈を求めて(奈良学園高等学校:大橋祐輝・篠原つばさ・佐藤若葉)
  • ES-13 北海道釧路湿原コアの微化石について(群馬県立太田女子高等学校理科研究部:大橋 葵・尾内千花・橋本優里)
  • ES-15 岩脈調査による応力場変遷の研究(愛知県立岡崎高等学校:星 輝)
  • ES-9 世界の色を形に (3)〜 砂からつくったガラスの発色に関する考察 〜(東京学芸大学附属高等学校:蒲池美紀・辻 琴里・橋本彩乃・波多柚香里)


【奨励賞7件】

  • ES-12 武蔵高校標本庫内にあるシカ亜科角化石「Elaphurus wadai」標本の再検討(武蔵高等学校:森北那由多)
  • ES-20 兵庫県南部加東市の加古川河床からヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)の化石を発見〜兵庫県南部の形成過程を明らかにする指標として活用〜(兵庫県立西脇高等学校地学部(化石班)石井紗智・田中朱音・戸田亮河・中橋 徹・村上 智・神崎直哉・笹倉瑠那・津田晟俊・西山太一・福田俊介・藤原宏馬・村上凱星・大江華希・友藤奈津歩・西山壮人・松井陵紀・村上由奈)
  • ES-18 植生による花崗岩体での土砂災害抑制効果と発生予見(兵庫県立加古川東高等学校自然科学部地学班真砂土チーム:中野勝太・中野美玖・羽路悠斗・尾藤美樹・福嶋陸斗・前田菜緒)
  • ES-1 愛媛県伊予市の更新統郡中層に含まれる唐崎マイロナイト礫(愛媛大学附属高等学校:鳥津 空)
  • ES-19 安山岩溶岩と玄武岩溶岩の冷却過程で節理に生じる流理構造の比較(兵庫県立西脇高等学校地学部(流理構造班):石井紗智・中橋 徹・村上 智・村上由奈)
  • ES-14 上越市の揺れ予測(新潟県立高田高等学校理数科:上野詞音・大島 希・加藤大晃)
  • ES-16 マグマの移動のモデル化について(滋賀県立彦根東高等学校SSH課題研究:吉田尚史・木場健太朗・山岡厚仁・瀧井治貴・村上 快)


【発表会参加校】

  • 愛媛大学附属高等学校
  • 愛媛県立西条高等学校地学部
  • 愛媛県立宇和島東高等学校地学部
  • 愛媛県立今治北高等学校
  • 愛媛県立今治東中等教育学校
  • 香川県立観音寺第一高等学校
  • 東京学芸大学附属高等学校
  • 早稲田大学高等学院理科部地学班
  • 武蔵高等学校中学校
  • 群馬県立太田女子高校理科研究部
  • 新潟県立高田高等学校
  • 愛知県立岡崎高等学校
  • 滋賀県立彦根東高等学校SSH課題研究
  • 学校法人奈良学園奈良学園高等学校
  • 兵庫県立加古川東高等学校自然科学部地学班
  • 兵庫県立西脇高等学校地学部
  • 熊本県立熊本西高等学校地学部
  • 熊本県立天草高等学校科学部

(地学教育委員会 三次徳二)

  •