シンポジウム


演題・要旨締切:オンライン 6/23(火) 17時,郵送6/19(金) 必着
演題・要旨締切延長:オンライン 6/24(水) 17時


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 8件のシンポジウムを開催します.9月5日〜6日の2日間(いずれも午前),各日4件ずつ行いますが,講演を一般公募しないものがありますので,ご注意下さい(今回は2件で一般公募がありません).
シンポジウムの講演者には,一般講演の1人1件の制約は及びませんので,別途一般講演を申し込むことができます.また昨年同様,世話人は,会員・非会員を問わず招待講演を依頼することができます.なお,非会員の招待講演者に限り参加登録費は免除となります.
一般公募の採択・不採択は,世話人によって決定されます.講演要旨原稿は,一般発表と同じ要領ですので,コチラを参照して原稿の作成をお願いします.
やむを得ず郵送で講演要旨を送る場合は,一般発表の申込フォーム(ニュース誌4月号掲載)をご利用下さい.「シンポジウム」と書き添えた上,必要事項を記入し,保証書・同意書とともに6月19日(金)必着で行事委員会宛にお送り下さい.
 

  (各タイトルをクリックすると、詳細をご覧いただけます)

1)「ちきゅう」による南海トラフ地震発生帯掘削計画ステージ1と2の成果(総括)(日本地球掘削科学コンソーシアム IODP部会 共催)

2)中国地方における新生界の諸問題:新たな地平をめざして

3)高Mg安山岩とアダカイト

4)日本列島構造発達史(岡山理科大学オープンリサーチセンター 共催)*英語での発表・議論を推奨

5)坂野昇平追悼シンポジウム(岡山理科大学オープンリサーチセンター 共催)*英語での発表・議論を推奨

6)都城秋穂追悼シンポジウム(岡山理科大学オープンリサーチセンター 共催)

7)3次元地質モデルの構築手法と利活用(日本情報地質学会 共催)

8)科学を文化にー学校教育・地学分野のこれからー(日本地学教育学会 共催)

1)「ちきゅう」による南海トラフ地震発生帯掘削計画ステージ1と2の成果(総括)(日本地球掘削科学コンソーシアム IODP部会 共催)


Preliminary result of Nankai trough seismogenic zone experiment stage 1 and 2(Summary)
木下正高(JAMSTEC)・芦 寿一郎(東京大)・木村 学(東京大)・斉藤実篤(JAMSTEC)・山口飛鳥(JAMSTEC)・氏家恒太郎(JAMSTEC)・坂口有人*(JAMSTEC;arito@jamstec.go.jp)
統合国際深海掘削(IODP)のもと,地球深部探査船「ちきゅう」による南海トラフ地震発生帯掘削計画が熊野灘沖において2007-2008年にステージ1が実施され,ステージ2も2009年春から夏にかけて計画されている.1944年東南海地震想定破壊域に発達する分岐断層,付加体先端部のプレート境界断層,沈み込みインプット,熊野海盆における掘削同時検層およびコア採取を通じて付加体-地震発生帯システムの理解を目指す.シンポジウムでは航海の報告と最新の研究成果の紹介と議論を行っていく.特にステージ2終了直後という絶好のタイミングで開催されるので,船上の熱気と勢いをそのまま持ち込みたい.なお本シンポジウムに関連して,地震発生深度で形成された断層岩(ウルトラカタクレーサイト,シュードタキライト)が露出する四万十付加体牟岐メランジュでの見学旅行案内も実施する.(一般公募なし・関連の巡検コースあり

2)中国地方における新生界の諸問題:新たな地平をめざして


The Cenozoic in the Chugoku District, SW Japan : Geology, geochronology,paleontology and tectonics
沢田順弘*(島根大;sawada@riko.shimane-u.ac.jp)・酒井哲弥(島根大)・入月俊明(島根大)・尾崎正紀(産総研)・松原尚志(兵庫県立人と自然の博)
中国地方の堆積岩や火山岩類を中心とした第三系は瀬戸内海沿岸域,中国山地脊梁地域,および山陰海岸沿いに分布する.これらを対象とした研究の中で,この20数年間に既存の考えを覆す新知見が幾つか報告された.その中でも重要なものは年代学的な問題である.例えば,瀬戸内海沿岸域における神戸層群に代表されるもので,1990年代以前には中新統とされていた地層の多くが始新〜漸新統に変更されたことや,山陰地方における下部中新統の標準層序とされてきた「波多層」とその相当層が中部中新統とされたことである.1983年,Otofuji and Matsudaによる島根県下における第三系を対象としたFT年代と古地磁気学からの西南日本の回転運動と日本海の拡大の提案は画期的なものであった.それから25年以上経過し,時代は地質学を基礎とした新たなテクトニクスの提案を要求している.本シンポジウムでは中国地方における第三系の年代学,古生物学,堆積学,火山学,古地磁気学からの成果を総合化し,テクトニクス的背景を議論する.(一般公募あり)

3)高Mg安山岩とアダカイト


Origin of high Mg andesites and adakites
巽 好幸*(JAMSTEC;tsumi@jamstec.go.jp)・田村芳彦(JAMSTEC)
Mg安山岩,アダカイトマグマの発生には,通常の沈み込み帯に比べて高温のプレート・マントルウェッジの存在が必要である可能性が高く,このテクトニックな条件は,初期地球のそれと類似する.従って,これらのマグマの成因とその発生のテクトニックな背景を理解することは,大陸地殻の起源を探る上で重要な束縛条件を与えると考えられる.(一般公募あり・関連の巡検コースあり

4)日本列島構造発達史 (岡山理科大学オープンリサーチセンター 共催)


Geotectonic subdivision and evolution of the Japanese Islands: A reappraisal
磯崎行雄*(東京大;isozaki@ea.c.u-tokyo.ac.jp)・丸山茂徳(東工大)
古太平洋の誕生に伴う大西洋型大陸縁の時代それに続く太平洋型大陸縁の時代についてそれぞれのテクトニクスに関する新知見と新たな解釈を中心にシンポジウムを企画いたします.(一般公募あり・関連の巡検コースあり・英語での発表・議論を推奨


5)坂野昇平追悼シンポジウム (岡山理科大学オープンリサーチセンター 共催)


A special symposium to honor Shouhei Banno
平島崇男*(京都大;hirajima@kueps.kyoto-u.ac.jp)・榎並正樹(名古屋大)
坂野昇平氏は,変成岩岩石学,地質学,地球化学などの広い分野で,数々の革新的な研究成果を発表されました.彼が1960年代に開始された熱力学を岩石学に導入する試みは,多成分多相系の熱力学と固溶体の統計力学を融合させることにより,世界に先駆けての地質温度圧力計の提案として結実し,21世紀にも通用する近代岩石学の基礎となりました.また,共同研究者たちと1970年代前半に開始したX線プローブマイクロアナライザーを駆使した相律論岩石学の展開は,日本の三波川帯,神居古潭帯,領家帯,黒瀬川帯,青海蓮華帯やフランシスカン帯,中国蘇魯超高圧変成帯など世界各地の変成帯の温度圧力史の定量的記述を可能にし,これによりプレート収束域の地下深部物理化学過程を詳細に理解できるようになりました.これらの成果は,20世紀後半の地球科学の革命であったプレートテクトニクスの展開に重要な役割を果たしました.彼を追悼するシンポジウムを企画いたします.(一般公募あり,英語での発表・議論を推奨

6)都城秋穂追悼シンポジウム (岡山理科大学オープンリサーチセンター 共催)


A special symposium to honor Akiho Miyashiro
丸山茂徳*(東工大;smaruyama@geo.titech.ac.jp)・磯崎行雄(東京大)
都城秋穂氏は日本の地域地質学に根ざし,そこから世界に輸出できる新しい概念を次々と生み出してきた巨人でした.アメリカに移られてからも,海洋底玄武岩の成因,熱水変成作用の特徴,中央海嶺の岩石学的構造など地球規模の問題へと研究対象を広げられ,どの分野にも新しい世界を切り開いて見せ,我々の理解を深めてくれました.彼を追悼するシンポジウムを企画いたします.(一般公募あり.関連の巡検コースあり

7)3次元地質モデルの構築手法と利活用 (日本情報地質学会 共催)


Construction technique and usage of three dimensional geologic model
升本眞二(大阪市大)・木村克己*(産総研;k.kimura@aist.go.jp)・根本達也(大阪市大)・古宇田亮一(産総研)
地質情報を従来の地質図レベルから3次元的な数値モデルとして表現することは,地質情報の高精度化だけでなく,地震動特性や地下水流動,地すべりのリスク評価,各種地球科学・応用科学情報との重ね合わせにおいて不可欠な研究課題である.しかし,西欧諸国の3次元モデル化に対する精力的な取り組みに比べると,我が国でのそれは限定的といわざるを得ない.本シンポジウムでは,3次元地質モデル化の研究推進とその利活用の普及に寄与することを目指して,3次元モデルの構築手法と具体的な利活用の事例を中心に,最新の研究内容の発表と意見交換を行いたい.(一般公募なし.ただし関連テーマでの一般発表希望の場合は,「情報地質」セッションにてお願いする)

8)科学を文化にー学校教育・地学分野のこれからー (日本地学教育学会 共催)


Science for Public: Future of Earth Science Education
藤林紀枝*(新潟大;fujib@ed.niigata-u.ac.jp)・芝川明義(府立花園高)・三次徳二(大分大)・矢島道子(地質情報・活用機構)・七山 太(産総研)
小中学校の来年度入学者から実施される新学習指導要領下での理科の学習指導(高等学校は24年度入学者から実施)では,自然体験・科学的体験,科学技術教育,環境保全教育,言語活動が重視されるようになります.また,理科の授業時間数が大幅に増加して学習内容が充実されます.地学分野としての文系,理系両生徒に対する学問の動機付け,自然体験型の実習あるいはアナログ実験の方法,博物館等との連携,また履修指導はどうなるかなどについて議論したいと思います.また大学では,いわゆる「ゆとり教育」の世代の学生さんたちが教師になってから困らないよう手当てする必要があります.これらの課題について,履修指導,授業実践などの立場から話題提供していただき,討論する予定です.(一般公募あり)