日本地質学会第129年学術大会:セッション招待講演者の紹介

 

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世話人や専門部会から提案され,行事委員会が承認したセッション招待講演者を紹介します.なお,講演時間は変更になる場合があります.

トピックセッション    
T1.変成岩とテクトニクス    
T2.西南日本弧の成立 T3.南大洋・南極氷床 T4.地球史
T5.グローカル層序学 T6.日本列島の起源再訪 T7.マグマ・供給システム
T8.文化地質学 T9.石油天然ガス石炭 T10.鉱物資源研究
T11.堆積地質学 T12.火山現象と防災 T13.都市地質学
T14.ジオパーク    

*タイトル(和英),世話人氏名・所属,概要を示します.*印は代表世話人(連絡責任者)です.

T1.変成岩とテクトニクス:無し

 

T2.新生界地質から読み解く西南日本弧の成立—付加体形成から背弧拡大まで—

  • 木村 学(東京海洋大,会員)30分 木村会員は,これまでプレート収束帯のテクトニクスに 関する研究を長年にわたり進めてきた.近年は特に,南海トラフ周辺の地質学・地球物理学的なデータに基づき,フィリピン海プレートの運動,四万十付加体,南海付加体トラフの研究成果を発信され続けている.招待講演では木村氏の成果の取りまとめを依頼し,本セッションの目指す多 角的な議論の下敷きとなる西南日本の成立過程論のモデルを提示していただく.
 

T3.南大洋・南極氷床:地質学から解く南極と地球環境の 過去・現在・未来

  • 関  宰(北海道大,非会員)30分 関氏は堆積物からアイスコアまで幅広い試料を対象とし, 主に有機物分析に基づく古気候復元から地球気候システム の解明を進めている.とくに過去の二酸化炭素濃度復元に おいてマイルストーンとなる論文を発表するなど世界的に注目される研究者であるが,近年は南 極周辺の海底堆積物の分析から,過去の温暖期における急 激な氷床融解イベントの復元にチャレンジしており,地質学会でもこのトピックについて講演頂く.
  • 平野大輔(国立極地研究所,非会員)30分 平野氏は海洋物理学を専門とし,とくに南極沿岸域にお ける周極深層水の貫入と南極氷床・棚氷の相互作用による 融解について,近年顕著な業績を挙げている業界でも注目 の若手研究者である.今回の招待講演では地質学会ではあ まり馴染みのない現代海洋における海洋循環と南極氷床の 相互作用,とくに急激な棚氷・氷床の融解現象について講演頂く.
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T4.地球史

  • 泉 賢太郎(千葉大,非会員)30分 泉氏は,生痕化石を専門とされており,太古の生態系や 古生物の行動様式の進化について研究を行っている.中でも,前期ジュラ紀の温暖化に伴う海洋環境変動と生物相へ の影響や,第四紀更新世における古環境復元などの研究は,古生物学と地質学の観点からのアプローチにより世界的に も注目される.招待講演では,生痕化石を中心とした生物 の行動史について最新の成果も踏まえて講演していただく.
  • 齋藤諒介(山口大,非会員)30分 齋藤氏は,これまで,ペルム紀末大量絶滅直後における 地球表層環境と生物の応答に関して研究を行ってきた.齋 藤氏は,有機化学的手法を用いた前期三畳紀の研究を率先して行ってきた研究者であり,堆積有機分子の解析や元素 分析によって,前期―中期三畳紀の海洋の酸化還元状態や当時の陸上の植生変化について明らかにしてきた.招待講 演では,これまでの研究成果について,最新のアイデアを 踏まえて講演していただく.

T5.グローカル層序学・年代学

  • 岡田 誠(茨城大,会員)30分 岡田会員は日本初のGSSPである「チバニアン」の認定に 尽力した研究チームのリーダーで,千葉セクションの地層 を対象とした岡田氏らの一連の研究成果は,国際地質年代 尺度の進展に大きく貢献した.また,チバニアンの認定に よって,日本の一般社会において層序学の認知度が大いに 高まった.岡田氏には日本のローカルな地層の研究が,グローバルな貢献,とりわけ,国際基準となる地質年代の認 定に至った道のりを講演していただく予定である.
  • 松本廣直(JAMSTEC,会員)30分 堆積物中に記録されている古海洋Os同位体記録 (187Os/188Os)は,強力な層序対比ツールとして近年注目を 集めている.Os同位体比は海洋での滞留時間が短いために, マントル由来の大規模な火成活動の開始や隕石衝突が起こ った時代の層準を高解像度で特定することができ,層序対 比に加えて古環境イベントに対しても用いられるようになりつつある.松本会員は白亜系中部のオスミウム同位体比 層序を検討することにより,この時代の様々な層序対比基 準面や大規模火成活動イベントを見出すことに成功した.本講演では,Os同位体比を用いた層序学・古環境学研究の 現状と今後の展望について解説いただく予定である.
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T6.日本列島の起源再訪

  • 谷 健一郎(国立科学博,会員)15分 とくに谷会員は,伊豆小笠原弧などの海洋性島弧や島弧衝突帯における地殻形成過程を研究してこられた.陸上での野外調査また日本周辺の海洋調査を手広く行なってこら れた.伊豆衝突帯の系統的なジルコン年代測定からそのテ クトニクスを制約した仕事が代表作で,最近では日本列島 花崗岩類について多数のジルコン年代測定を試みておられる.今回は,日本列島の起源に関係する大和堆の地質学/ 岩石学について講演をお願いする.
  • 田中源吾(熊本大,会員)15分 田中会員は,介形虫など節足動物化石の機能形態学・古環境学および古生態学を専門とする.現生介形虫群の情報に基づき,古環境復元やイベント堆積物の認定,また化石 化過程を研究している.最近では,日本産古生代介形虫の 古生物地理区を考察している.今回は,希少な日本産介形 虫,サンゴ,三葉虫,コノドントなどの最新情報の紹介と,それらの古生物地理学的意義について講演をお願いする.

T7.マグマソースからマグマ供給システムまで

  • 谷内 元(産総研,会員)30分 谷内会員は, 沈み込み帯火山岩類の詳細な岩石学的検討 に基づいた成因研究を推進している. 特に北海道北部の利尻山の玄武岩質初生マグマの多様性やアダカイト質マグマの成因について, スラブ由来の超臨界流体の水流体とメル トへの分離の可能性を新たに指摘し, 沈み込み帯での火成 活動に新しい知見を与えている. これらの研究成果は3編の論文としてトップランクの国際誌に公表しており, 今後の活躍が期待される若手研究者である. 今回は, これまでの利尻山研究の総括を, 最新の成果も踏まえて講演していただく.

T8.文化地質学

  • 中谷礼仁(早稲田大,非会員)30分 中谷氏の専門は建築史,歴史工学,建築理論である.著書は,インドネシアからアフリカ北部に及ぶ広大な地域を1年弱巡歴した建築論的旅の記録である.講演ではプレート運動の影響を強く受ける地域に住む人々の叡智と暮らしを,地質,建築構法,古代文明,グローバライゼーションの実相などの多層的な視点からお話いただく予定である.
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T9.カーボンゼロエミッションに貢献する石油天然ガス石炭地質学・有機地球化学

  • 徂徠正夫(産総研,非会員)30分 徂徠氏は,産総研地質調査総合センター地圏資源環境研究部門CO2地中貯留研究グループ長として「CO2地中貯留における遮蔽性能評価に関する研究」・「グローバル元素循環モデルに基づいたCO2およびN2O収支の評価」等の日本・世界をリードするCCU研究を推進しておられる.
  • 辻 健(東京大,会員)30分 辻会員は,九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所において,CO2の貯留層をモニタリングし地下貯留層の状態を把握してモデリングを組み合わせることで将来の状態を評価する研究を行っておられ,またブルー水素等にも造詣が深い.

T10.鉱物資源研究の最前線

  • 野崎達生(JAMSTEC,会員)30分 野崎会員は,日本の鉱物資源研究をリードする第一人者であり,最先端のOs同位体分析を駆使した鉱床形成年代決定や,海底熱水鉱床研究における新たな成因論の構築,さらには革新的な資源養殖の提案など,極めて独創的な研究を展開し続けている.本講演では,当該分野の最新の話題を提供して頂く予定である.そのお話を聞ける機会は,本セッションに関係する全ての研究者にとって非常に有意義なものになると期待される.

T11.堆積地質学の最新研究

  • 渡邊 剛(北海道大,会員)30分 渡邊会員は,炭酸塩骨格に成長縞を残すサンゴやシャコ貝などの生物源炭酸塩の地球化学分析をもとに,超高解像での古環境復元に取り組んでおられる.鮮新世温暖期のエルニーニョ現象の発見や地球温暖化が西インドの気候システムに与えた影響の解明,20世紀の黒潮流量の長期復元など,将来の環境変動を見積もる上でも重要な成果を次々と出されている.招待講演では最新の研究を紹介いただく予定である.
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T12.火山噴出物から読み解く火山現象と防災への応用:無し

 

T13.都市地質学:自然と社会の融合領域

  • 野々垣 進(産総研,会員)30分 野々垣会員は,3次元地質モデリングの第一人者であり,都市の地下地質モデリングの技術開発と実践について実績がある.3次元地質モデリング技術の紹介とともに,DX戦略に対応した地質情報の社会実装について,最新の情報と課題を整理していただく.

T14.大地と人間活動を楽しみながら学ぶジオパーク:無し

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