地質マンガ

 

恋する地質学
彼女のために地質学?

原案:本郷宙軌 マンガ:KEY


解説文
鹿児島県喜界島(きかいじま)はチョウの「オオゴマダラ」や「アサギマダラ」などで有名ですが,この島は年平均2mmの速度で隆起したサンゴ礁で出来ており,地学的にとても興味深いところです.標高約200mの百之台(ひゃくのだい)では最終間氷期(約12.5万年前)のサンゴの化石などが産出し(大村1988,写真1).標高数mの海岸には数千年前のサンゴなどが良好な状態で保存されています(写真2).また,隆起速度が大きいので,海水準が数十m低下していた氷期の頃のサンゴも露頭にて観察することができます.ウラン系列年代と電子スピン共鳴(ESR)年代によって40万年前の化石も産出することが明らかとなっています(例えば,大村1988).そのため,これまで多くの研究者がこの島を訪れ,様々な研究(例えば,地震の履歴復元や海面変動復元,古水温復元など:南條ほか2013など)が行なわれてきました.
今年の夏は喜界島の露頭を観察しに行ってみましょう.地質学に興味が無かった学生の皆さんも観察に行ってみましょう.きっと,面白い!

 
写真1 百之台からみた離水サンゴ礁. 写真2 化石サンゴ(テーブル状)

引用文献
大村明雄(1988)地質学論集 29:253‒268
南條貴志, 佐々木 圭一, 松田博貴(2013)地質学雑誌 119:155‒170