第8回惑星地球フォトコンテスト入選作品

 

入選:モエラキボールダー
写真:蛯子 渉(沖縄県)
撮影場所:ニュージーランド、モエラキ海岸付近


 

【撮影者より】
ニュージーランド南島南東部の海岸にある奇岩群「モエラキボールダー」です。この形がどのように出来上がったのかという過程については諸説ありますが、炭酸カルシウムが凝縮して形成された亀甲石凝固であるという説が有力なようです。波に洗われる半球体のその姿は、人知を超えた神秘的な神々しい雰囲気を漂わせています。 ここはいつか行きたいと思っていた場所です。今回海外の撮影に出かけ、やっと見ることができました。しかし引き潮のときしか岩が現れず、また天候も悪くてタイミングが難しかったのですがスローシャッターで波の動きを柔らかくし、空のコントラストを上げると曇っている空がかえって印象的な写真となりました。

【審査委員長講評】
モラエキボルダーは地質マニアには有名な場所で,普通は干潮の時間を狙って砂浜にある球状のボルダーが並んでいるのを撮影します.作者は潮が引いていないときに訪れていますが,スローシャッターや撮影後の画像処理によって,今までに見たことのない作品に仕上げています.


【地質的背景】
この丸石が出来た地層は,6000万年前の海底に堆積しました.堆積物は,穴を掘る貝などによってかきまぜられ,均質になります.この堆積物中では大きな貝殻などを核にして周りの石灰分が成長し,球状大きくなります.1500万年前頃,地殻変動によって陸に持ち上げられ,海岸侵食によってごく最近に転がり落ちたのがモラエキのボルダーです.
(白尾元理)
 

目次へ戻る