第15回惑星地球フォトコンテスト入選作品

 

ジオパーク賞:切通し

写真:島村哲也(茨城県・日本地質学会会員)
撮影場所:東京都 大島町元町字赤禿
 

 

【撮影者より】
8月20日(日)晴れ.夜行船で伊豆大島に来島.午前中は日の出浜で海水浴.お昼は岡田港で名物料理,農産物直売所でソフトクリームを頂きました.午後は赤禿や郷土資料館の見学.写真は赤禿でのスナップショットです.翌日には三原山登山にお鉢回り,弘法浜で流れるプール.最終日は動物園,筆島,ボムサッグ,地層切断面を見学しながら島内一周.半分巡検のようになってしまいましたが,伊豆大島を満喫することができました.

【審査委員長講評】
赤禿は大島西海岸にあるスコリアが積み重なった地層で,遊歩道が続いています.青空,露頭の切りとり方,少女の配置などに気配りが感じられる清々しい作品です.娘さんはこの写真を撮るために何回もこの前を歩かされてたのでは・・・.作者は1泊2日で大島に行かれたとのことですが,旅行の雰囲気もよく伝わってきます.

【地質解説】
伊豆大島には中央火口丘の三原山のほかにも北北西‐南南東方向に多数の側火山が分布しており,赤禿(あかっぱげ)もその一つで約3400年前に噴出したスコリア丘からなります.切通しの断面からは溶岩のしぶきが高温酸化して降り積もっていった様子を間近で観察することができます.赤禿では採掘や海食で元のスコリア丘の形は残されていませんが,展望台からは対岸にスコリア丘の形が残っている大室山を見ることができます.(撮影者本人)

目次へ戻る