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┴┬┴┬ 【geo-Flash】 日本地質学会メールマガジン ┬┴┬┴┬┴┬┴
┬┴┬┴┬┴┬ No.512  2021/3/2┬┴┬┴ <*)++<< ┴┬┴┬┴
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★★目次 ★★
【1】東日本大震災から10年にあたって
【2】地質学雑誌の完全電子化実現に向けて
【3】学術大会トピックセッション募集(まもなく締切)
【4】(名古屋代替)JABEEオンラインシンポ
【5】「地質の日」オンライン講演会開催します
【6】割引会費申請(院生・学部生)は忘れずに!
【7】「日本の地質学100年 : 日本地質学会100周年記念」再販セール中
【8】紹介:プレートテクトニクス・トランプ
【9】支部情報
【10】その他のお知らせ
【11】公募情報・各賞助成情報等

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【1】東日本大震災から10年にあたって
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一般社団法人日本地質学会
会長 磯行雄

2011年3月11日に発生した東日本大震災から間もなく10年となります.
未曾有の大災害に対して各地で復興はすすんでいますが,未だ被災者の
皆様の心の傷は十分に癒やされていないことでしょう.この10年間を
顧みると,地震だけでなく,火山噴火,台風や大雨などによる風水害,
土砂災害,大雪による雪害など,個別に挙げるのもためらうくらい多様
な災害に見舞われました.
全文はこちら、
http://www.geosociety.jp/engineer/content0057.html

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【2】地質学雑誌の完全電子化実現に向けて
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                 (日本地質学会執行理事会)

地質学会の会員数は,1999年の5200名をピークに減少の一途をたどっています.
2021年1月末現在の会員数(正会員)は3368名と,この約20年間で実に約1800
名もの会員減です.それに伴い学会運営の根幹となる会費収入も20年前のおよそ
3分の2に激減しました.特に昨今のコロナ禍で会員減少が加速しました(昨年度
比約170名減).このような状況下で学会としては思い切った財政改革が喫緊の
課題となっています.この財政改革の大きな柱が地質学雑誌の完全電子化(冊子
廃止)です.
地質学雑誌の完全電子化については2016年より「地質学雑誌のあり方を考える
タスクフォース」で検討を行いました.完全電子化により大幅な経費削減が見込
まれますが,2018年に実施した会員アンケートでは冊子配布の継続を望む声も
少なくなかったため,翌年の答申では完全電子化の実現は時期尚早との判断をし
ました.しかしコロナ禍で会員減少が加速化し,学会の置かれている状況は大き
く変わりました.私たちは今,早急に完全電子化の実現に向けて,具体的な検討
をすすめる必要があります.

地質学雑誌の完全電子化は,経費削減のみならず,編集出版作業の迅速化,カラー
チャージの廃止,あるいはバーチャル特集号企画が可能になるなど,投稿・編集
出版においても大きなメリットがあります.学術雑誌の電子化は, 日本のみならず
世界の学術研究において大きな流れとなっています.

一方で会員減少に手をこまねいているわけはありません.並行して学生・院生の
入会促進策や,入会後も長く会員を継続してもらうための魅力ある会員サービス
についても検討をすすめています.地質学雑誌の完全電子化は, このような学会
運営の大きな改革の一環と位置づけられます.

以上のように, 執行理事会では完全電子化の実現に向けた具体的な検討を開始し
ました.電子化に向けたスケジュールを含め,検討結果は今後随時ジオフラッ
シュやニュース誌等でお知らせしていきます.会員の皆様には、このような状況
をご理解いただき、ご協力を心よりお願い申し上げる次第です.

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【3】学術大会トピックセッション募集(まもなく締切)
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トピックセッションを募集します 締切:2021年3月10日(水)
 
128年学術大会を本年9月に開催予定です.開催形態などまだ未定な部分も
ありますが,トピックセッションを募集します.
なお,昨年開催できなかった7セッションについては,本年あらためて開催
の予定です.
詳しくは,http://www.geosociety.jp/science/content0129.html

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【4】(名古屋代替)JABEEオンラインシンポ
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(2020名古屋大会代替企画)JABEEオンラインシンポジウム
自然災害列島における地質技術者の育成−大学統合期における地質学教育ー

日時:2021年3月7日(日)14:00-17:15(予定)
配信方法:ZoomにYou Tubeを連動させるオンライン方式
(zoomの参加は受付を締切ました。当日はYouTubeでご視聴ください)
プログラムや講演概要など詳しくは,
http://www.geosociety.jp/science/content0127.html

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【5】「地質の日」オンライン講演会開催します
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日本地質学会は,一般の皆様に最新の地質学研究の成果とその意義について
知っていただき,地質学への興味・関心を高めていただくことを目的に,
5/10地質の日にあわせて一般講演会をオンラインで開催いたします。どなた
でも無料で参加できます。チャット(YouTube上での書き込み)で質問・
コメントもできます。

開催日時:5月9日(日) 9:30開会,12:10閉会予定
開催方法:YouTubeライブ配信 どなたでも視聴可能,申込不要,無料
<講師と講演タイトル>
岡田 誠(茨城大学理工学研究科教授)
 「地質年代チバニアンと房総の地質」
氏家恒太郎(筑波大学生命環境系准教授)
 「断層の地質学的研究から読み解くプレート沈み込み帯地震発生の科学」

このほか、学会関連の「地質の日」行事については、ホームページに随時
情報を掲載していきます。
http://www.geosociety.jp/name/content0175.html
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【6】割引会費申請(院生・学部生)は忘れずに!
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割引会費申請(院生・学部学生)の最終締切は,3月31日(水)です.
2021年度の割引会費を希望のかたは,忘れずにご提出ください(締切厳守).
 
2021年度割引会費申請や通常の会費払込について
詳しくは,http://www.geosociety.jp/outline/content0185.html

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【7】「日本の地質学100年 : 日本地質学会100周年記念」再販セール中
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日本地質学会編,1993年4月発行,706p,無線綴,布張上製本.
再販特別価格:3,000円(税・送料込)(参考)当初価格:8,000円
再販期間:2021年3月31日まで
お求めは,ジオストアから(クレジット決済可能)
http://geosociety2.sakura.ne.jp/store3/ec/

論集など学会出版物在庫案内はこちら
・論集58号「地震イベント堆積物」も再販中
・「屋久島たんけんマップ」改版しました:最新の情報をアップデート!
http://www.geosociety.jp/publication/content0001.html

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【8】紹介:プレートテクトニクス・トランプ
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公益財団法人日本発明振興協会
企画・編集・執筆:柴田治呂(同協会),イラスト:
玉井奈津子(グラパックジャパン(株)),54枚
(ジョーカー2枚含む,紙箱入り)1000円(税込),
89✕57mm  2017(平成29)年から発売

これは表側にプレート(♠),地震(♥),火山(♦),
地質(地球表層)(♣)に関連した図や写真とその
説明文を,裏側に地球全体の衛星画像(インドシナ
中心)を印刷したトランプである.描かれている内容
は学問的にも概ね正確であり,デザインや印刷も美し
く,紙質もしっかりしていて扱いやすく,繰り返し使用に耐える.左上と右下にA
〜Kの英数字と組記号が印刷され,J, Q, Kの札は右上に人物像も描かれている
ので,普通のトランプとして使うのに支障はない.

同じ数字の4枚の札は内容が関連していて,例えばA(エース)の札は世界地図にプ
レート(♠),地震(♥),火山(♦),造山帯(♣)の分布が示されている(付図
参照).模式図や分布図だけでなく,♥3の1995年兵庫県南部地震野島断層トレンチ
露頭,♣Jの2011年東北地方太平洋沖地震による地殻変動,♦9の1986年伊豆大島
噴火,♦Qの2012年ハワイ・キラウェア噴火等,最近発生した実事象の図や写真も
多く使われている.地質分野は,♣2が日本海拡大の図,♣3は阿蘇カルデラ,♣4は
海底のコバルトリッチクラスト,♣5は海底熱水噴出孔,♣6は長瀞の変成岩露頭,
♣7はスイスのグラールス衝上断層露頭,♣8はサンアンドレアス断層の航空写真,
♣9は南房総の海岸段丘,♣10は月出の中央構造線露頭,♣Qはアフリカ大地溝帯
となっている.♠Q,♥Qのようにプルームに関する内容もあり,最後は♠Kの地球
内部構造図,♥Kの地球の自由振動と2004年スマトラ地震の表面波の時刻歴波形,
♦Kの洪水玄武岩とペルム紀末の大量絶滅,♣Kのユカタン半島の隕石衝突と大量
絶滅で締めている.なお各組9は関東地方特集で,♠相模トラフ地震の震源域,
♥関東地震年代表,♦伊豆大島噴火,♣南房総の海岸段丘となっており,各組10
は南海トラフ地震特集で,♠震源域,♥年代表,♦宝永富士山噴火,♣中央構造線
となっている.ジョーカー2枚はゴンドワナ超大陸とパンゲア超大陸を示した半球図
で,それぞれ太平洋スーパープルーム,大西洋スーパープルームの位置が示してある
(これらはジョーク?).パンゲアは北極から南極まで大陸が一列に並んでいたが,
ゴンドワナは大陸が南半球に集中していた.

ところで,最近は多様性の時代なので,カードゲームを「トランプ」というのは
日本だけであることに注意する必要がある.「トランプtrump」は切り札(強い札)
のことで,明治時代に英米人が「トランプ」と叫びながらカードゲームをやってい
るのを見て,この遊びは「トランプ」と言うのだと日本人が勘違いしたのだと言わ
れている.今となっては皮肉に聞こえるが,切り札となる「トランプ」には「すば
らしい人」,「頼もしい人」,「立派な人」という意味がある.英語ではこの遊び
を単にcards, playing cardなどと言い,中国では撲克牌(pūkepái, ポーカー札)と
言う.日本では英米式の13枚✕4組=52枚のトランプが一般的だが,枚数は国によっ
て異なり,イタリアでは40枚,ロシアでは36枚が普通である.日本の花札は4枚×
12ヶ月=48枚だが,これは江戸時代のポルトガルのトランプに従った枚数とされる.
1980年頃から米国発のUNOが流行したが,これは108〜112枚を用いる.さらに,
麻雀máquè(標準中国語では麻将májiàng)牌は日本では普通136個を用いる.

遊び方として,付属の説明書には,「同じ数字のカードには関連性が深い現象が配
置されていますので,‟うすのろ”,‟ドンキー”,‟オーサーズ”など同じ数字のカード
を4枚集めるゲームは特におすすめです」とあり,同じ数字の4枚を集めるオリジナ
ル・ゲームも紹介されている.3枚揃っている時に4枚目が場に出たらポンと言って
取ることができるとのことだが,これはカンではないだろうか.その他,百人一首
のように「読み手がカードの説明文を読み上げ,該当するカードを取り合うという
遊び方もできます」.この場合,「カードが2組あれば簡単にできますが,ない場
合は説明文をコピーする必要があります」とのことである.地学の授業に応用する
には,このトランプを生徒の机上に並べさせ,話の筋に応じて関連する札を探させ
て説明文を読み上げさせたり,3〜4枚の札を選んでストーリーを作らせ,それを発
表させたりすれば,生徒の興味を喚起して学習効果を高めることができると思う.
一般の人にとっても,パラパラめくって見るだけでも楽しく,邪魔になる大きさで
もないので,ちょっとした贈り物にも適していると思う.

発明振興協会はこの他にDNA,元素周期表,電気,ニュートン力学,方程式と
図形,科学技術偉人のトランプを販売しており,それらのトランプを利用した教育
プログラムを提供している.
https://manabi-mirai.mext.go.jp/search_program/detail/000964.html
https://www.kyobun.co.jp/news/20180402_02/

このトランプの内容は,プレートテクトニクスに関連した地学の広い分野の重要な
事項を選択していて,イラストや図表・写真が美しく,説明文も概ね正確で要を得
ており,この分野の学習に大いに役立つものになっていると思う.そして遊び道具
のトランプとしての基本である扱いやすさと耐久性を備えている.地学の教育と普
及に是非この「発明品」を利用していただくよう,会員各位にお勧めする.

拙文の原稿を読んで貴重なご意見を寄せられた池田保夫氏と棚瀬充史氏に感謝する.


                                                                                             (石渡 明)
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【9】支部情報
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[関東支部]
サイエンスカフェ「VR!!地球科学のアソビカタ」
仮想現実(Virtual Reality)ってナニ?VRって役に立つ?地球科学者で,
VRを駆使して研究成果を世界に発信しているゲストスピーカーと,VR
世界の泳ぎ方,新しい情報発信の方法,VRと地球科学の相乗効果などを
参加者の皆さんに体験していただきます.
日程:3月21日(日)17-19時
開催場所:クラスターによるVR空間内
先着50名【申込締切:3/14】 参加無料
詳しくは,https://sites.google.com/view/vr-earth/

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【10】その他のお知らせ
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第10回学生のヒマラヤ野外実習ツアー(延期)
2021年3月実施予定の表題のツアーは2022年3月に延期となりました.
www.gondwanainst.org/geotours/Studentfieldex_index.htm
学生のヒマラヤ野外実習プロジェクト:世話人会代表 吉田 勝

JAMSTEC 50周年記念行事
「すべらない砂甲子園」参加募集(応募期限:4/30)
 全国津々浦々にある砂の中から「一番すべらない砂」=「最強の砂」
を決定する超新感覚室内実験的格闘競技大会です。
エントリーをお待ちしています。
http://www.jamstec.go.jp/50th/suberanai/

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Tokai University Online Workshop
Challenges of Marine Observations and Development 
of International Collaboration
3月6日(土) 8:30-16:00 (JST)
http://www.geosociety.jp/outline/content0221.html#2020-5

日本地球惑星科学連合2021年大会
開催方式:ハイブリッド開催(オンライン開催+現地開催)
現地会場:パシフィコ横浜ノース
5月30日(日)-6月1日(火)/現地開催(主としてポスター発表)
6月3日(木)-6月6日(日)/オンライン開催(口頭,ポスター)
※現地開催は縮小もしくは中止となる可能性があります.
http://www.jpgu.org/meeting_j2021/

地質学史総会・懇話会
6月26日(土)13:00-17:30(予定)
場所:北とぴあ 8階803号室(JR京浜東北線王子駅下車3分)
志岐常正:「戦後京大地質学教室史―その虚像と実像」
矢島道子:『地質学者ナウマン伝』を上梓して
(注)状況によってはオンラインまたはハイブリッドでの開催を検討します.

(後)第58回アイソトープ・放射線研究発表会
7月7日(水)-9日(金)
開催形態:オンライン開催
演題登録期間:2021年1月12日-3月8日
https://confit.atlas.jp/guide/event/jrias2021/top

(後)科学教育研究協議会 第68回全国研究大会・福島大会
7月31日(土)-8月2日(月)
会場:伊達市立霊山中学校(福島県伊達市霊山町)
大会テーマ 自然科学をすべての国民のものに
※新型コロナウイルスの感染状況により,Web大会に変更する場合があります.
https://kakyokyo.org/

その他のイベント情報は,学会行事カレンダーもご参照下さい.
http://www.geosociety.jp/outline/content0208.html

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【11】公募情報・各賞助成情報等
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・伊豆半島ユネスコ世界ジオパーク専任企画研究員募集(3/31)
・JAMSTEC海域地震火山部門地震発生帯研究センター海底地質・地球物理
 研究グループ研究員 公募(4/8)

詳細およびその他の公募情報は,
http://www.geosociety.jp/outline/content0016.html
 
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報告記事やニュース誌表紙写真募集中です.
geo-Flashは,月2回(第1・3火曜日)配信予定です.原稿は配信前週金曜日
までに事務局(geo-flash@geosociety.jp)へお送りください.